菜々のお弁当日記

カニと言えば、ボイルしたものを急速冷凍して通販で売っているのが
常識のようなのですが、
子供の頃は、冬になると普通に乾物屋の店頭に
ボイルしたカニが山のように並んでいました。
私の育った所は、瀬戸内でしたのでカニは採れません。
ほとんど、城崎で水揚げされたものだったのだと思います。

今だと、北海道産が主流で、ズワイガニや毛カニが一番良く扱われているみたいです。

食べていたのは、越前ガニ。
タカアシガニともいうのでしょう。
昔の事でしたから、ひと山いくらの世界で売っていたのだと思います。
だいたい、週に1回はカニのボイルが食卓に並びました。

店頭でも、カニ一杯やカニ足だけなんて言う売り方もしていました。
その中で、父にはカニ一匹が目の前に用意されていたのだと思います。
私は、父の横でカニの甲羅をあけてカニの卵を探します。
父は、カニミソを。

そんな話を友人にしていたら
「カニの卵なんて気がつかなかった」
と、言われました。

食べた事がないらしいのです。

ふと、気が付きましたが
カニ漁は解禁とういう日が決まっているようです。
ひょっとすると私が昔カニの卵を食べれた頃は
カニ漁の解禁なんてなかったのかもしれません。

カニの卵をもったカニが食べれたという事は
その子孫が残らないということですよね。

かくて、私は
カニが高級食材になってしまった
一端を担っていたのかもしれません。
カニ乱獲のお手伝いをしていたのかも。
なんて考えてしまうと、ますます
カニを食べなくなってしまいそうです。